MatGuideはどのようなサイトですか?
MatGuideは、製造業の設計、開発、調達等の部門における鉄鋼材料の選定、利用、損傷対策等を支援することを目的として、日本(JIS)、中国(GB/YB)、米国(ASTM、 AISI)、欧州(EN)の鉄鋼材料規格をデータベース化して公開するとともに、(株)ベストマテリアが保有する技術情報を提供しています。
また、鉄鋼材料の規格データ以外に、鉄鋼メーカ、商社、コイルセンター等の材料ベンダー、検査、熱処理、溶接等に関連するメーカーの情報も提供しています。
MatGuideはどのように運営されているのですか?
鉄鋼材料の選定、利用、損傷の防止・対策等に精通したシニア材料技術者が運営に参加しています。また、中国鉄鋼研究総院(CISRI)とは規格データベースの開発に関して密接に協力し合っており、我が国の独立行政法人 物質・材料研究機構(NIMS)とは材料の技術データの提供について協力関係にあります。
ユーザー登録は無料ですか?
現在、ユーザー登録は無料です。
ただし、一部のコンテンツについては、将来、有料化することも検討しています。
広告の種類にはどのようなものがありますか?
材料の検索結果に連動して表示される「検索連動型広告」と、所定の画面に常に表示される「バナー広告」とがあります。
さらに、「検索連動型広告」には、広告主様があらかじめ登録した材料が検索された場合に表示されるものと、材料の性能やユーザーが指定した検索条件に応じて表示されるものとがあります。
広告掲載の申込方法は?
画面上部のメニューの「広告掲載について」ボタンをクリックして下さい。
次に、「広告掲載申込フォーム」ボタンをクリッくしていただくと、所定のフォームが表示されますので、必要事項をご記入の上、送信して下さい。
ご記入いただいた内容を確認した後、担当者からメールを差し上げます。
広告掲載の料金は?
材料ベンダー様向け「検索連動型広告」の料金は、広告対象としてご登録いただいた1鋼種当り3,000円/月です。
関連技術メーカー様向け「検索連動型広告」の料金は、広告の表示回数によらず50,000円/月です。
バナー広告の料金は、広告の表示場所、表示回数によらず50,000円/月です。
MatGuideを利用するにあたり、JISの鉄鋼規格に関するどのような知識が必要ですか?
MatGuideにおける鋼材の検索、選定、相当検索などの利用にあたって必要な基礎知識は、JISにおける鉄鋼区分に関するものです。
鉄鋼のうち、鉄は銑鉄、合金鉄および鋳鉄、鋼は普通鋼、特殊鋼および鋳鍛鋼を意味しています。詳細については、各区分についての説明を参照して下さい。
普通鋼(炭素鋼)とはどのようなものですか?
鉄にC、Si、Mn、P、Sの5元素が入った鋼を普通鋼または炭素鋼と呼びます。
JIS記号では、SS、SB、SV、SMが普通鋼です。
普通鋼は、条鋼、厚板、薄板、鋼管、線材および棒のように形状で分類されます。
特殊鋼とはどのようなものですか?
普通鋼に特殊元素が入って特殊な性質を示すものを特殊鋼と呼びます。
特殊鋼は以下のように性状別に細分類されます。
(1)合金鋼
特殊鋼を調質(焼いれ・焼戻し処理、焼戻し温度400℃以上)して使うものを合金鋼と呼びます。強い靭性を有し、機械構造用部材に適しています。
JIS記号では、SxxC、焼入れ性を保証した(H鋼)としてSCr、SCM、SMnC、SCM、SNC、SNCM、およびSACM、SGV、SBV、SQVが合金鋼です。
(2)工具鋼
工具に使うものを工具鋼と呼びます。
JIS記号ではSK、SKS、SKD、SKT、SKHが工具鋼です。
(3)特殊鋼用途鋼
特殊用途に使うものを特殊用途鋼と呼びます。
JIS 記号では、SUS (ステンレス鋼)、SUH(耐熱鋼)、NCF(耐食耐熱超合金)、SUJ(軸受鋼)、SUP(ばね鋼)、SUM(快削鋼)が特殊用途鋼です。
鋳鋼とはどのようなものですか?
鋳造で用いる鋼を鋳鋼と呼びます。
JIS記号では、炭素鋼鋳鋼品 SC、SCW、構造用合金鋼鋳鋼品 SCC、SCMn、SCSiMn、SCMnCr、SCMnM、SCCrM、SCMnCrM、SCNCrM、および特殊用途鋼鋳鋼品 SCS、SCH、SCMnHが鋳鋼です。
鍛鋼とはどのようなものですか?
鍛造で用いる鋼を鍛鋼と呼びます。
JIS記号では、炭素鋼鍛鋼品 SF、構造用合金鋼鍛鋼品 SFV、SFVV、SFCM、SFNCMが鍛鋼です。
鋳鉄とはどのようなものですか?
鋳鉄は、炭素量2.14%以上を含んでいます。
JIS記号では、ねずみ鋳鉄品 FC、球状黒鉛鋳鉄品 FCD、FCAD、可鍛鋳鉄品 FCMB、FCMW、FCMPが鋳鉄です。
SS材はどのような材料ですか?
「JIS G3101 一般構造用圧延鋼材」として規定されている材料です。
ただし、SS350、SS400、SS490は、化学成分としてPおよびSのみを規定しており、鋼材の特性にとって最重要元素であるC含有量を規定していません。従って、これらの材料の使用に当たっては以下のことに留意することが必要です。
(1)溶接に適さないことがある。
(2)熱処理の条件が決められない。
「材料データの参照」とはどのような機能ですか?
材料名(SUS304等)を指定して当該材料の強度、化学成分等の規格値を参照することができます。
「材料の選定」とはどのような機能ですか?
要求強度、化学成分、鋼の種類(ステンレス鋼等)、形状(鋼管等)、特殊性能(耐食性等)、製品の種類(鋳鋼等)、溶接の有無、腐食考慮の必要性の有無、使用温度、繰り返し応力(振動)の有無などの条件を指定して、最適な材料を選定するための情報を得ることができます。
検索条件として指定する「特殊性能」の定義はどのようなものですか?
各項目の定義は以下のとおりです。
耐候性 :規格名として耐候性を示しているもの
耐食性 :規格名として耐食性を示しているもの
低温用 :規格名として低温用を示しているもの
耐熱性 :規格名として耐熱性を示しているもの
耐クリープ:材料規格の中でクリープ特性が規定されているもの
高強度 :規格名として高強度を示しているもの
耐摩耗性 :規格名として耐摩耗性を示しているもの
快削性 :規格名として快削性を示しているもの
深絞り性 :規格名として深絞り性を示しているもの
磁性 :規格名として磁性を示しているもの
非磁性 :規格名として非磁性を示しているもの
「相当規格の検索」とはどのような機能ですか?
検索元の規格と材料名(JIS、SUS304等)と検索先規格名(GB等)を指定することにより、各国規格間で相当する材料を検索することができます。
相当性の評価は、鉄鋼材料に精通した専門家が作成した知識ベースに基づいて行っています。
SS材に相当する海外の規格が見つかりません。何故ですか?
SS 材は、国内で最も多く使用されている鋼種で、海外に相当材がないことはないだろうとのご指摘が多くあります。そこで、次のように考えていただくのがよいと考えています。
SS材規格は、C量を規定せず、S量の上限を0.05%として溶接性を保証していません。しかし、国内鋼材メーカのSS材は、ほぼSM材(JIG3106 溶接構造用圧延鋼材)と同等の材料になっています。また、S量も0.01%以下になっていて、溶接性も十分良好な鋼材です。
一方、海外でSS材相当の材料を購入すると溶接のできない材料が供給され、問題となっているケースが多々あります。現在、SS材を溶接して使用されていて、海外に相当材を探そうとされる時は、同等強度のSM材で相当材を検索していただくことをお薦めします。
また、溶接性以外の特性の保証を必要とする場合も、その目的に合った成分規定のあるJIS材を指定し、相当材を検索していただくことをお薦めします。
炭素当量とは何ですか?
炭素当量(Ceq)は、鋼の硬化性と溶接性に及ぼす合金元素の影響を炭素量に換算したもので、JISで規定されている炭素当量の計算式は下記のとおりです。
Ceq = C + Si/24 + Mn/6 + Ni/40 + Mo/4 + V/14
炭素当量の高い材料は、溶接熱影響部の硬化が著しく、溶接部の拡散性水素量、拘束度などによっては、低温割れを生じる可能性が高くなりますので、注意が必要です。
溶接割れ感受性組成とは何ですか?
溶接割れ感受性組成(Pcm)は、溶接ルート部の低温割れ防止予熱温度と化学成分、拡散性水素量、板厚の関係を調べる実験、研究に基づいて導かれたものです。
Pcmの計算式は下記のとおりです。
Pcm = C + Si/30 + Mn/20 + Cu/20 + Ni/60 + Cr/20 + Mo/15 + V/10 + 5B (%)
さらに、予熱温度とPcmの関係は次式で示されます。
To = 1440Pc - 392
ただし、
To = 予熱温度(℃)
Pc = 溶接割れ感受性指数 = Pcm + H/60 + t/600
Pcm = 溶接割れ感受性組成(%)
H = 溶接金属の拡散性水素量(cc/100g)
t = 板厚(mm)
なお、上式で計算される予熱温度はあくまでも目安であり、実際には、継手形式、開先形状、溶接法、溶接材料等の選定とともに、十分な検討を行って決定する必要があります。
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